「あの子はできるのに」と落ち込むとき。キッズクライマーを見守るヒント
こんにちは、スクエアクライミングセンターです。
クライミングジムでは、同じ課題に挑戦する子どもたちの姿をよく見かけます。
「あの子はもう登れたのに」
「自分だけできない」
「もっと上の級を登りたい」
お子さまがそんな言葉を口にすると、保護者の方も胸がきゅっとなるかもしれません。
比べてしまうことは、決して悪いことではありません。周りの頑張りを見て、「自分もやってみたい」と思えることもあります。けれど、比べる気持ちが苦しさにつながっているときは、少し見方を変える手助けが必要です。
同じ課題でも、感じる難しさは違います
クライミングでは、身長、手の届く距離、体の使い方、経験、得意な動きによって、課題の難しさが変わります。
ある子にとっては届きやすいホールドでも、別の子にとっては遠い一手になることがあります。力がある子が得意な課題もあれば、バランス感覚や足の使い方が生きる課題もあります。
だからこそ、「同じ課題を登れたか」だけで、お子さまの頑張りを測ることはできません。
クライミングは、誰かとまったく同じ登り方をするスポーツではありません。自分の体に合う方法を考え、自分なりの一手を見つけていくスポーツです。
まずは、悔しい気持ちを受け止める
お子さまが落ち込んでいるとき、すぐに励ましたくなるものです。
「そのうち登れるよ」
「気にしなくていいよ」
「次は頑張ろう」
もちろん、温かい言葉です。けれど、本人が悔しさの真ん中にいるときは、まず気持ちを受け止めるほうがよいこともあります。
- 「悔しかったね」
- 「登りたかったんだね」
- 「いっぱい挑戦していたもんね」
- 「あの課題、難しかったよね」
気持ちを分かってもらえたと感じると、お子さま自身が少し落ち着き、「次はどうしてみようかな」と考えやすくなります。
比べる相手を“昨日の自分”に戻す
保護者の方からは、ほかの子との違いではなく、お子さま自身の変化を言葉にしてみましょう。
- 「前はあの高さで止まっていたけれど、今日は先まで行けたね」
- 「今日は自分から何回も挑戦していたね」
- 「足の位置を変えて考えていたね」
- 「落ちたあとも、すぐにまたやってみたね」
完登できなかった日にも、成長はあります。
登る前に壁を見る時間が長くなった。
怖いと感じていた高さまで挑戦できた。
以前より落ち着いて休憩できた。
スタッフのアドバイスを試してみた。
こうした変化を見つけてもらえると、お子さまは「自分にも進んでいるところがある」と感じられます。
誰かの成功を、ヒントに変える
ほかの子が登れたことを見て落ち込んでいるときは、「あの子はすごいね」で終わらせず、学びに変える声かけもできます。
- 「どこが上手だったと思う?」
- 「足はどこに置いていたかな?」
- 「自分なら、どんな登り方を試してみたい?」
- 「次に見たとき、ヒントを探してみようか」
誰かの登りを観察することは、クライミングの大切な学びの一つです。
ただし、「あの子と同じように登りなさい」と言う必要はありません。ヒントを受け取りながら、自分に合う方法を探すことが大切です。
一番大切なのは、また挑戦したいと思えること
競技に取り組むなかでは、うまくいく日もあれば、思うように進まない日もあります。
比べて悔しくなる経験も、成長の一部です。保護者の方は、結果を急がず、お子さまがもう一度壁に向かいたくなるような言葉をかけてあげてください。
「今日は悔しかったね。でも、またやりたくなったら一緒に来ようね」
その一言が、次の挑戦を支える力になるかもしれません。
SCC





