親が“コーチ化”しすぎないために。キッズクライマーとのちょうどいい距離感
こんにちは、スクエアクライミングセンターです。
お子さまの登りを見ていると、つい言いたくなることがあります。
「右足、そこじゃないよ」
「もっと壁に近づいて」
「さっきの子みたいにやってみたら?」
「次はあの課題をやろう」
応援しているからこそ、少しでも登りやすくしてあげたい。上達してほしい。そんな気持ちから、保護者の方がいつの間にか“コーチ役”になってしまうことがあります。
けれど、クライミングはお子さま自身が考え、試し、発見するスポーツです。今回は、保護者の方が応援とアドバイスの間で迷ったときに考えたい、ちょうどいい距離感についてお話しします。
アドバイスしたくなるのは、よく見ている証拠
まず、言いたくなってしまうこと自体は悪いことではありません。
何度も挑戦している姿を見ている。
前回の登りを覚えている。
「ここを変えたら登れそう」と思う。
それだけ、お子さまのクライミングを大切に見守っている証拠です。
ただし、壁の下からたくさんの言葉が飛んでくると、お子さまは自分で考える前に、保護者の方の答えを待つようになってしまうことがあります。
「どうしたらいい?」と聞かれたときに、すぐ答えを伝えるのではなく、まずは質問で返してみるのがおすすめです。
“答え”ではなく、“考えるきっかけ”を渡す
お子さまが課題の前で困っているときは、次のような質問を試してみてください。
- 「どこが一番難しそう?」
- 「次はどこを持ってみたい?」
- 「足はどこに置けそう?」
- 「さっきと違う方法、思いつく?」
- 「一度、壁を見てみようか」
こうした聞き方なら、お子さまは自分で壁を見て、自分の登り方を考えられます。
もちろん、技術的なことが必要な場面では、スタッフやコーチのアドバイスを受けることが大切です。保護者の方は、答えを教える人というより、「考えてみよう」と背中を押す人でいられるとよいでしょう。
登っている最中は、言葉を少なく
お子さまが壁を登っているとき、保護者の方はつい熱が入ってしまいます。
でも、たくさん声をかけられると、本人は何を聞けばよいのか分からなくなったり、焦ってしまったりすることがあります。
登っている最中は、安全に関する声かけや、施設・スタッフからの案内を優先しましょう。
技術的な話をするなら、登り終わって少し落ち着いてからがおすすめです。
「さっきの課題、どう思った?」
「自分では、どこが難しかった?」
「次はどうしてみたい?」
と聞いてみると、お子さまのほうから気づきを話してくれるかもしれません。
“今日の目標”を、親が決めすぎない
「今日はこの級を登ろう」
「あと3本やろう」
「次はあの壁に行こう」
保護者の方が目標を決めると、練習が進みやすく感じることがあります。
ただ、お子さまが自分で選んだ目標でないと、達成できなかったときに「やらされた」と感じてしまうこともあります。
ときには、
「今日は何をやってみたい?」
「何本くらい登りたい?」
「最後に挑戦したい課題はある?」
と、本人に選んでもらいましょう。
選ぶことも、クライミングを学ぶ大切な一部です。
保護者は、いちばん近くの応援団
技術を教えることは、スタッフやコーチに任せられます。
保護者の方にしかできないのは、お子さまの小さな変化に気づき、挑戦を応援することです。
「前より考えて登っていたね」
「難しいのに何回も挑戦したね」
「今日は自分で決められたね」
そんな言葉が、お子さまにとって大きな自信になります。
“コーチにならない”ことは、何もしないことではありません。
お子さまが自分で考え、自分で登る楽しさを守ること。それが、保護者の方にできる、とても大切なサポートです。
SCC





